名勝「天龍峡」の歴史

「天龍峡」の名は弘化4年(1847)、備中国岡山の儒学者・阪谷 朗廬(さかたに ろうろ)が岩を砕く激流と高い断崖・岩壁の景観を賞して命名。以来多くの名士が訪れています。明治時代の書道家・日下部 鳴鶴(くさかべ めいかく)が奇岩を中心に「龍角峰」以下十勝を選定しました。昭和9年国指定名勝に、昭和26年県立公園に、昭和44年天龍奥三河国定公園に指定されました。

天龍峡吟行適地宣言

峡谷には巨岩奇岩がそびえたち、また遊歩道には季節ごとに多彩な草木花。ここ天龍峡には、詩歌の素材が豊富にあります。

遊歩道は1周約1時間で回ることができ、吟行に程よいコースとなっています。今までも、天龍峡では数多くの優れた俳句や短歌が詠まれてきました。そこで、2009年10月25日「天龍峡吟行適地宣言」を行いました。天龍峡は、吟行好適地として、吟行にお越しになる方々を歓迎いたします!

句会・歌会会場のご紹介(一部有料)、歳時記や筆記用具のお貸し出し、用紙のご提供を行いますので、吟行にお越しになる皆様、下記までどうぞご相談ください。

お問い合わせ
天龍峡観光案内所 TEL/FAX.0265-27-2946
(受付時間/平日9時~17時・12月〜1月は16時まで・12月29日〜1月3日休み)
※誠に勝手ながら留守にしていることもあります。その場合、申し訳ございませんが、改めてお電話をお願いします。

〜 天龍峡吟行適地宣言文 〜

天龍峡には、江戸期以来、多くの文人墨客が訪れ、優れた短歌や俳句などの詩歌が詠まれてきました。それは、この天龍峡の峻険でいて悠然とした峡谷美とそこに暮らす人々の温かさが、来訪者の心を揺らし、創作意欲をわき起こしてきたゆえんではないでしょうか。また、人々の思いを乗せた川下り、神仙峡にたとえられた天龍峡十勝も叙情をかきたてるものでありましょう。

私たちは、その歴史と魅力を再認識するとともに、詩歌によって天龍峡の奥深い魅力を発信し、後世に守り伝える努力を続けていきます。本日ここに“天龍峡”が吟行に適した地であることを宣言します。

平成21年10月25日

天龍峡観光再生実行委員会

名勝天龍峡保存管理計画・整備計画

天龍峡は昭和9年(1934)に名勝として指定を受け、我が国の優れた国土美として欠くことのできない大切なものとして、今日まで地域住民を中心に管理団体である飯田市とともに保存してきました。しかし、指定から長い年月が経過し、優れた風致景観の変容、天龍峡を取り巻く環境の急速な変化などから多くの課題が顕在化してきました。

このため飯田市では、平成18年から「名勝天龍峡保存管理計画策定委員会」を設置、平成19年にはこれを発展させた「名勝天龍峡保護活用協議会」として専門家の皆様方にご指導をいただきながら、名勝天龍峡を将来にわたって適切に保護するため「名勝天龍峡保存管理計画」、「名勝天龍峡整備計画」を策定しました。

天龍峡ご案内人

天龍峡ご案内人は、遊歩道をお客様と一緒に歩きながら、楽しく天龍峡の魅力をお伝えします。

所要時間は1時間半~2時間程度。お客様のご趣味や体力、時間に合わせたご案内をさせていただきます。隠れた見どころ、知られざるエピソードも!

料金
ご案内人1人につき4,000〜6,000円
※料金は案内コースによって変わります

皆さまと心に残る時間を過ごしたいと思っています。ぜひご利用くださいませ。

事前にお申し込みをお願います

申込方法
天龍峡観光案内所にお電話を頂きましたら、申込書をお送りしますので、そちらにご記入の上、FAX、郵便またはメールでお送りください。できるだけ10日前までにお願いします。

申込先
天龍峡観光案内所
〒399-2431 長野県飯田市川路4756-21
天龍峡百年再生館内
TEL/FAX.0265-27-2946
電話受付 9:00~17:00(12月〜1月は16:00まで)
※予約がいっぱいでお受けできないこともございますが、その場合はご容赦願います。

天龍峡十勝

明治15年(1882年)、書聖と仰がれた書道家の日下部鳴鶴(くさかべめいかく)が天龍峡を訪れた際、次の十の岩峰を選び、岩面に自筆の文字を刻みました。(天龍峡十勝は、川下りの舟や遊歩道から見ることができますが、一部、見ることができない場所もあります)

※一部ホームページ上で表記されない漢字があり、ひらがな表記しています。
垂竿磯(すいかんき)

仙人が苔むした岩に腰をおろし、好んで釣り糸をたれたとされています。

烏帽石(うぼうせき)

仙人がこの幽峡で酒宴をし、酔って烏帽子を忘れ去ったところから出現した岩とされています。

歸鷹崖(きようがい)

鷹の帰ってくる崖、仙郷に住む仙人が鷹狩りをした際の岩であるとされています。

姑射橋(こやきょう)

中国古代の「荘子」に記されている、不老不死の神仙境 藐姑射山(はこやさん)にちなんで命名されました。

烱烱潭(けいけいたん)

この崖下には巨龍が棲み、水底より炯炯と光る龍の眼光が見られたところとされています。

浴鶴厳(よくかくがん)

水面で鶴の群がその縞模様の羽を美しく水浴させていたところから命名されました。

仙牀磐(せんじょうばん)

仙人たちが、不老不死の金丹を練った場所と伝えられる千畳敷の岩です。

樵廡洞(しょうぶどう)

ひさし状に岩が突き出て、仙人やそまびとが雨露をしのいだとされる洞状の岩です。

龍角峯(りゅうかくほう)

天竜川の深淵に住む龍が、ある時天に昇った。その崖に突然できた「龍の化身」と伝えられています。

芙蓉峒(ふようどう)

岩面に白い縞模様があり、富士山と富士の巻狩りが偲ばれたところから命名されました。

昇龍泉と幸福の鐘

天龍奥三河国定公園の天龍峡つつじ橋のすぐ横にある観光スポットの一つである「昇龍泉と幸福の鐘」です。

昇龍泉(しょうりゅうせん)

前飯田市長の故・田中秀典氏の直筆の書である、昇龍泉の看板です。

名勝天龍峡の名水です。

開 運 … 龍のごとし
延 命 … 仙人のごとし
若返り … 美人のごとし

幸福の鐘(しあわせのかね)

天竜川に「しあわせを願い」鐘の音を響かせて下さい!

幸福をもたらせてくれると言われる幸福の鐘です。

天龍峡の花暦

天龍峡で見られる花の暦

天龍峡で見られる花の暦をご案内します。是非ご覧下さい。

天龍峡遊歩道で出会える季節の草木花

天龍峡遊歩道で出会える季節の草木花をご案内します。是非ご覧下さい。